戦中・戦後混乱期の輸送を担うために製造された63系の流れを汲む72・73系電車は大都市圏の通勤路線で活躍していた。
昭和47年頃には中央線(国電区間)・山手線・総武線・京浜東北線・常磐線で活躍していた72・73系は新性能化された。
余剰となった72・73系は南武線や横浜線などの郊外の通勤路線に転用された。
しかしそれらの路線の72・73系も昭和50年代前半には新性能車に急速に置き換えが進み、昭和54年暮れには関東で72・73系が活躍するのは鶴見線だけになってしまった。
鶴見線に配置されていた72・73系は比較的後期に製造された車両が多かった。
全金属車も多くアコモデーションも101・103系と比較して遜色がなく思えた。
しかし、旧型国電淘汰の波は鶴見線にも押し寄せてきて、昭和55年1月に101系にその役目を譲って引退した。
昭和55年1月20日にはさようなら運転が行われて多くの人が最期の姿を見送った。
これにより首都圏での72・73系の活躍は終焉を迎えた。
形式 | 車号 |
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クモハ73 | 029 289 501 507 509 511 513 515 517 625 627 629 |
モハ72 | 538 621 687 705 921 925 928 932 936 944 957 970 |
クハ79 | 356 358 388 392 406 450 486 930 932 936 938 940 |